資料コーナーでは、苧麻(ちょま)から繊維をとった青苧(あおそ)といわれる段階のもの、そしてそれをさらに細く裂いて糸状にしたものの両方をご覧いただいています。口に含んで湿らせて、爪で細く裂き、繋いでいく作業を苧績み(おうみ)と言います。この作業をする方が残念ながらいなくなりつつあります。作業にかかる時間と糸が買い取られる代金とが現在の常識ではかみ合わず、後継者が育っていません。
江戸時代に出版された雪国の生活を綴った「北越雪譜(ほくえつせっぷ)の復刻版。ここに糸を取る作業や機織りの様子が書かれています。