塩沢
正確に言うと「塩沢紬」と「本塩沢」は異なる織物で塩沢紬は紬、本塩沢は「お召し」になります。なので「塩沢紬」の手触りは結城やそのほかの紬と同じようにざっくりしていますが、他の紬よりも地が薄いのでさらさらしています。一方「本塩沢」は「お召し」なのでシャリ感(という言葉はほんとに生地の感触を言い当てていますね)があって、触って、揉んでみるとシャリシャリという音がします。この感触が本塩沢の着心地で、シボ(凹凸)があって生地が滑らず、ハリがあります。だから単衣で着ても着崩れがあまりないのですね。豪雪地帯の塩沢で初夏、初秋を想い職人さんがつくっている、そんな風に感じたりもします。