| 世界にたったひとつの親王飾り 長文、ご容赦!(汗、汗、) |
お客様の思い出の帯を使って世界にたったひとつの雛飾りを作っています。先日、また新たなお客様からのご注文が・・・。
お客様にとって世界にたったひとつだけのもの。私たちにもまさに一期一会の仕事です。施主様には、それぞれに違った帯への思い入れがあり、お雛様を作る理由、そしてデザインのご希望や、飾られるシチュエーションまで、さまざま。そのことをよくよくインタビューして、人形師に引き渡すことが私たちに求められています。


今回のお仕事では、初めて二本の帯をお預かりしました。施主様の帯(左)とそのお母さま帯(右)です。施主様には、お嬢さまがいらっしゃいません。そして女性のお孫さんも。夢であった女の子にお雛様を作ることはできなかったけれど、自分自身にこれまでのご褒美と、これから生きていく勇気のためにこのお雛様を作る、、これが今回の施主様の意志。ここ数年にわたってお雛様を探していらしたそうで、なかなかすべての条件を満たすものとの出会いがなかったそうです。お衣装やお顔、、どこかに気に入らないところがあったのだとか。


ある日、私どもの提案する「思い出の帯で作る親王飾り」とのご縁が。うっすらと微笑みを浮かべたお顔も、大変気に入っていただけました。そして、ご自分が若かりしころに締めた帯を衣装にした様子を思い浮かべたのだそうです。朱色地に同系色と金糸で織られた鶴丸紋の柄。もう少し華やかな色が欲しいと思い、すぐに千葉県銚子市のご実家に電話。ご実家には、ご高齢ながらお母さまが今でもお元気にしていらっしゃいます。お母さまの帯を譲ってもらうことを思いつかれたのです。
お母さまが大切にされていた扇面つなぎ紋の帯。行儀良く敷き詰められた扇面に、皇室の菊や源氏の笹竜胆、平家の揚羽蝶、橘氏の橘など日本を代表する名家の紋が、華やかな色彩で織り込まれています。天下安寧を願う大変おめでたい柄です。使い込まれていて、持ち主がお祝い事の度に愛用されたことがうかがえます。
銚子のお母さまは、あまりきものに興味のなかった娘からの思わぬ申し出が、とても嬉しかったのだそう。なんと、「帯が欲しい」との電話を受けたその日のうちに荷造りをして出荷してくださいました。帯を受け取った施主様、数日後には笑顔で当店の店頭を訪ねてくださったというわけです。二本の帯をお預かりする場合は、男雛と女雛でそれぞれ違った帯で制作するのですが、施主様のご希望は違いました。男雛女雛のそれぞれに二本の帯地を使って欲しい、、母と私がお雛様の中でいつも一体でいられるようにとのご希望です。
ここからが、私たちの出番です。お客様からお伺いしたさまざまな思いを人形師に伝えます。人形師は、群馬県高崎市の「晃月人形」。すぐにデザインの打ち合わせです。女雛の十二単は、重ねの衣装。二本の帯を使うことにはまったく問題ありません。一番上の唐衣(からぎぬ)と下の小袖に母娘の帯をそれぞれ。問題は、男雛。親王の方です。
親王の衣装、束帯は、十二単のように下のきものが見えていません。かといって袋帯はお雛様用に薄く織られた金襴ではないため、切りばめにするわけにもいきません。検討の結果、長袖の部分の見返しに二本目の帯を使うことを思いつきました。もともと腕がすっぽりと隠れる長い袖を折り返してお召しになっているのですが、その引き返した部分に一方の帯が出るようにすることに。
以上のデザインの方向性を施主様にお伝えしてご了解をいただきました。これで私たちの手から離れ、人形師の仕事がスタート。約40日後には、思い出の帯が人形に姿を変えて戻ってきます。お客様も楽しみでしょうが、私たちももちろん。。実は、施主様、目を患っていらして片方の目の視力が落ちているのです。現在一生懸命に治療中。出来上がったお雛様を見ることが、苦しい治療に立ち向かうエネルギーになればと私たちも願っています。
そして、実はこれも不思議なご縁。千葉県銚子市のご実家。「いしげ毛呉服店」さんのご贔屓様なのだそうです。お預かりした帯もここで求められたもの。いしげ呉服店の社長さんとは、振袖を共同製作するグループ「京都むらさきの」でご一緒。しかも、大杉神社へのお参りに誘ってくださったお参り仲間でもあります。大杉神社の神様が引き合わせてくださったご縁なのかもしれませんね。
【過去の制作例】



作札には、帯にまつわる由来をお書きします。いつまでも大切に受け継がれることを願って・・・。
お客様にとって世界にたったひとつだけのもの。私たちにもまさに一期一会の仕事です。施主様には、それぞれに違った帯への思い入れがあり、お雛様を作る理由、そしてデザインのご希望や、飾られるシチュエーションまで、さまざま。そのことをよくよくインタビューして、人形師に引き渡すことが私たちに求められています。


今回のお仕事では、初めて二本の帯をお預かりしました。施主様の帯(左)とそのお母さま帯(右)です。施主様には、お嬢さまがいらっしゃいません。そして女性のお孫さんも。夢であった女の子にお雛様を作ることはできなかったけれど、自分自身にこれまでのご褒美と、これから生きていく勇気のためにこのお雛様を作る、、これが今回の施主様の意志。ここ数年にわたってお雛様を探していらしたそうで、なかなかすべての条件を満たすものとの出会いがなかったそうです。お衣装やお顔、、どこかに気に入らないところがあったのだとか。


ある日、私どもの提案する「思い出の帯で作る親王飾り」とのご縁が。うっすらと微笑みを浮かべたお顔も、大変気に入っていただけました。そして、ご自分が若かりしころに締めた帯を衣装にした様子を思い浮かべたのだそうです。朱色地に同系色と金糸で織られた鶴丸紋の柄。もう少し華やかな色が欲しいと思い、すぐに千葉県銚子市のご実家に電話。ご実家には、ご高齢ながらお母さまが今でもお元気にしていらっしゃいます。お母さまの帯を譲ってもらうことを思いつかれたのです。
お母さまが大切にされていた扇面つなぎ紋の帯。行儀良く敷き詰められた扇面に、皇室の菊や源氏の笹竜胆、平家の揚羽蝶、橘氏の橘など日本を代表する名家の紋が、華やかな色彩で織り込まれています。天下安寧を願う大変おめでたい柄です。使い込まれていて、持ち主がお祝い事の度に愛用されたことがうかがえます。銚子のお母さまは、あまりきものに興味のなかった娘からの思わぬ申し出が、とても嬉しかったのだそう。なんと、「帯が欲しい」との電話を受けたその日のうちに荷造りをして出荷してくださいました。帯を受け取った施主様、数日後には笑顔で当店の店頭を訪ねてくださったというわけです。二本の帯をお預かりする場合は、男雛と女雛でそれぞれ違った帯で制作するのですが、施主様のご希望は違いました。男雛女雛のそれぞれに二本の帯地を使って欲しい、、母と私がお雛様の中でいつも一体でいられるようにとのご希望です。
ここからが、私たちの出番です。お客様からお伺いしたさまざまな思いを人形師に伝えます。人形師は、群馬県高崎市の「晃月人形」。すぐにデザインの打ち合わせです。女雛の十二単は、重ねの衣装。二本の帯を使うことにはまったく問題ありません。一番上の唐衣(からぎぬ)と下の小袖に母娘の帯をそれぞれ。問題は、男雛。親王の方です。
親王の衣装、束帯は、十二単のように下のきものが見えていません。かといって袋帯はお雛様用に薄く織られた金襴ではないため、切りばめにするわけにもいきません。検討の結果、長袖の部分の見返しに二本目の帯を使うことを思いつきました。もともと腕がすっぽりと隠れる長い袖を折り返してお召しになっているのですが、その引き返した部分に一方の帯が出るようにすることに。
以上のデザインの方向性を施主様にお伝えしてご了解をいただきました。これで私たちの手から離れ、人形師の仕事がスタート。約40日後には、思い出の帯が人形に姿を変えて戻ってきます。お客様も楽しみでしょうが、私たちももちろん。。実は、施主様、目を患っていらして片方の目の視力が落ちているのです。現在一生懸命に治療中。出来上がったお雛様を見ることが、苦しい治療に立ち向かうエネルギーになればと私たちも願っています。
そして、実はこれも不思議なご縁。千葉県銚子市のご実家。「いしげ毛呉服店」さんのご贔屓様なのだそうです。お預かりした帯もここで求められたもの。いしげ呉服店の社長さんとは、振袖を共同製作するグループ「京都むらさきの」でご一緒。しかも、大杉神社へのお参りに誘ってくださったお参り仲間でもあります。大杉神社の神様が引き合わせてくださったご縁なのかもしれませんね。
【過去の制作例】



作札には、帯にまつわる由来をお書きします。いつまでも大切に受け継がれることを願って・・・。
タイトル : 親王飾りが結ぶ縁
私と武蔵屋さんの縁は振袖共同制作グループ「むらさきの」でお会いしてから。もう10年近く仕事をご一緒させて頂いています。仕事のすすめ方や考え方に共感して何かと見習わせていただいています。そんなことから息子が後を継ぐと言ってきた時に、見習いへ行くなら「ここだ!.......more
私と武蔵屋さんの縁は振袖共同制作グループ「むらさきの」でお会いしてから。もう10年近く仕事をご一緒させて頂いています。仕事のすすめ方や考え方に共感して何かと見習わせていただいています。そんなことから息子が後を継ぐと言ってきた時に、見習いへ行くなら「ここだ!.......more
あっけにとられるくらい、素敵な写真です。
店長が撮ったんですか?
店長が撮ったんですか?
momayucue@たにぴさんですか? お誕生日おめでとうございます! 写真は難しいですねぇ、同じように撮っても同じように撮れません。。






















