2月3日、春の節分です。
平安時代前期の勅撰和歌集「古今集」に・・・
ふるとしに春たちける日よめる
在原元方
年の内に
春は来にけり
ひととせを
こぞとや言はむ
今年とや言はむ
・・・という在原元方の有名な歌があります。
年があらたまらないうちに立春が来てしい、去年と言ったら良いのか、今年と言うべきか
と、いうような意味でしょうか。旧暦の時代では、「元日」と二十四節気の「立春」とのずれに毎年変化があり、その変化を戸惑う気持ちが詠まれています。
太陽暦を生きる私たちには、「元日」と「立春」の日にちのずれは毎年一定していて、そこに何かの感慨が生まれることはありません。在原元方のような戸惑いや神秘性を感じる人はいなくなったわけですね。
逆に、旧暦で新年になってから「立春」を迎えることを「新年立春」と言います。ちなみに来年2017年は、この「新年立春」になる年。「年内立春」と「新年立春」の確率はほぼ半分で、どちらかが珍しい事象ということはないようです。久しぶりに旧暦、暦の話題でした。